Hiroshi Yoshida
2016-07-16
裏声って言われると、だいたい高い声?と思うでしょう。高い声の裏声の方が出しやすいですよね。しかし、いわゆるミックスボイスを習得していく上で、地声と裏声のバランスをとってスムーズにつなげていくのに、低いところの裏声が重要なんです。
ここが以外と盲点。ミックスボイスってざっくり言えば、地声と裏声のバランスをとっていい感じのところでキープすること。でも、以外に 自分が地声で出る、と思っているような音域で声が地声に寄りすぎているからこそ、そのまま引っ張って高音域に行ってしまう癖がついているんですね。
だからこそ、 裏声の下降練習をやってみてください。普通に、自分が楽に出せる高音域の裏声で”フー”と音程をキープ。そのままどんどん音を下がっていっていけるとこまで 裏声のままキープ。
これが以外に、やったことない人はどこかで地声にもどってしまうでしょう。普段から裏声と地声が混同しているような人は、おそらくどこで地声になったのかわからない人も多いです。
基本的に、歌声は裏声に地声が混ざっているような状態が一番楽に音域を行き来できます。その状態がいろんな面で歌うのに適した状態と言われる声なんです。
日本語の特性もあって、だいたい地声しか普段つかわない人が多いので、裏声が弱いのは当たり前なんですね。だから裏声を重点的に鍛え、バランスをとっていくのがいいと思います。
いわゆる 鼻腔共鳴というのが言われる理由というのが、
おそらく厳密には共鳴という意味合いではなく、その裏声の中に地声が入っているようなバランスの声、そこをキープしようとすると、鼻腔のあたりから声が抜けていくような声になるからなのでは?と体感的に思っています。あくびしている時のような状態ですね。
試しにあくびしながら喋ってみるとなんとなく感覚わかりますかね?クラシックや合唱で好まれそうな声になります。
でも、ポップスでも音域を広く行き来する上で、この声の出し方、声の通り道、というのは大いに役に立ちます。
というわけで、裏声の中で、閉鎖を強めていくような感覚、それこそがミックスボイスの真骨頂なわけですが、その基礎として低いところの裏声が、土台として大切になりますよ。というお話でした。
主にフースラーメソッドでは、地声と裏声の分離、というのを最初に大切にします。
裏声系の筋肉と、地声系の筋肉を釣り合わせていく上で、まずそれらがごっちゃになっていたら意図的な使い分けは難しい。だからまず分離させて、なるべく均等に鍛えて、最後に融合させようということです。こんな記事も参考に。
いろいろなノウハウがあってネットにもいろいろな記事が上がっていて、ここまで検索してたどり着いていただける皆さんはよほどのボイトレ通かと思いますが、とてもシンプルに考えるなら、裏声系の声帯の伸展と、地声系の閉鎖をどうコントロールするか?どんなトレーニングでそれぞれをバランスよく鍛えていくか?というところで考えるとわかりやすいかと思います。
とはいえ、僕もいろんなことを勉強してようやくそういう風に理解できるようになっので、もし興味があるかたはぜひ 体験レッスンでも、あなたの癖を把握しに来てみてください!