芸術とは、運命を変えてくれるものだ。

大学時代の一般教養の授業で、芸術論というのがあって、何気なくその授業で聞いた話をいまだに心の指針にしています。それは、

芸術とは、運命を変えてくれるものだ。

ということ。具体的な話の流れははっきり覚えてないのだけど、それが何かずっと心に残っています。

芸は身を助くとはいいますが、人はそれぞれに何かしらの芸を持っている。それは例えばいわゆる芸術といわれるような、歌うことだったり絵を描くことだったり、ということもあれば、ただいるだけで美しいやら笑顔が素敵やら、忍耐強いやら気遣いができるやら。

いろんなことが人それぞれの芸であって、それでもって社会の中で役割を見つけて生きていくことができる。そんな風にもとらえられますね。

そんな意味では、芸がその人の運命を切り開くための手段になる。英語ではアートということばには文字通り手段という意味がありますが、そういう芸当のことを芸術と定義してもよいかもしれません。

誰もが持つアートで自らの運命を切り開くために。

僕はサラリーマン時代に様々な工業製品を作る工場などに工具を売る営業に回っていたのですが、そこでいろいろな種類の職人さんたちを見ました。

今時、部品なんて機械にかけとけば勝手にできるんだろ??と思われがちかもしれませんが、そんなことはありません。確かに量産体制ができれば勝手にできることはありますが、そこに至るまでの段取りに職人的なカンや技術は大いに影響していて、その随所の技術が日本の職人文化の根底にあるんだなということを目の当たりにしました。

あらゆる仕事で、そういった研ぎ澄まされた感覚が活きていて、それは美意識だったり、社会的、人間的な誇りだったり、いろいろですが、それはまさにアート。

誰もがその領域を開花させることで、人生をより意味のあるものにできる気がしています。

現状は自分が一番時間をかけて取り組んできた、歌という領域で皆さんの持つアートを開花させるお手伝いできればと思っておりますが、その中で本質的なことをつかみ、ほかの分野に活かせるように日々勉強を重ねていきたいと思っております。