Hiroshi Yoshida
2021-4-4
ボイストレーニングの在り方というのも歴史とともに変わっていると思いますが、そこにもテクノロジーで新しい価値観を加えていきたいと思っています。
ボイストレーニングを勉強して、指導するようになって、ありとあらゆる方面のことを勉強するようになりました。
それは声帯周りのことはもちろん、体の動き方、特に呼吸にまつわることなど。呼吸といえば、ロングブレスダイエットや瞑想などがあるように、それだけで痩せることができたり、何か精神的な充足感を得られたりするもの。
勉強を続けると、呼吸というのは本当に人間の根本で、一番大切といっても過言ではないくらいのものです。食べ物が大切、とは言いますが、数日食べなくても死なないですが、呼吸を数日止めることはできませんよね。
そして無意識のうちに呼吸によって大切な外の世界との循環を絶えずしているわけですが、最近見つけた面白い論文で、実は取り込むことより排出することの方が生命維持に必要なことだった、というような意見を見つけました。
つまり、歌は呼吸の芸術ですが、声を出すということは息を吐くということ。しかも長い時間をかけて吐き続けるということを何回も自然にやっている行為ですよね。
歌うことで自立神経も整うと最近おもっていて、むしろ逆もしかりで、自律神経が整っていないと思ったように歌えない、ということもあると思っています。
そんなことで、ボイストレーニングや歌のレッスンというのは、健康という大きなベースがあったうえでしか成立しないと確信をもって言えます。
そんなわけで、これからも声についてだけでなく、健康や精神的な安定、幸福ということについてずっと考えてレッスンに反映していきたいと思っています。