Hiroshi Yoshida
2016-12-12
歌に限らず、筋肉を使って何らかの動作をマスターしようとするとき、頭を使って考えることがかえって邪魔になっていることってありますよね。
そのいいやり方を効率よく見つけるために、我々がアドバイスしたりするわけですが、情報だけが飛び交う昨今、いろいろな知識が邪魔をして障害になっていることもあります。
言われて、意識して、考えながらやっているうちは自然な行動にならないし、それをつかんで、反射的にできるレベルにするまでには相当時間がかかる。
いずれにしても、とても時間のかかる作業ですから、考えるよりまずやってみる、何でもかんでも真似してみる、その体で試行錯誤する時間ってのが絶対に必要なわけです。
ネット社会になって、検索すればとりあえずの正解が見つかるせいか、何でも正解を知れば効率よくゴールにいけると思ってしまう傾向がある気がします。
情報をヒントに自分なりにたくさん試行錯誤する、それこそがあなたを特別なものにしていくプロセスなのに、それをすっ飛ばしていくのはやっぱり無理。
言っている側のイメージ、捉える側のイメージも、それぞれズレがあって当然ですから。
人に一番影響を与えるのは環境だ!というお話を再三していますが、たとえばみんなが当たり前にできる環境にいれば、そこに適応しようとしていく本能というのが人間には備わっていますよね。
そういう意味では、リアルに人から習うというのは大切だと思うのです。頭で考えるより、子供と同じレベルでお手本を真似していく、それは人間を変えていくプロセスとして実はとても効果的。知らない間に、五感をフル回転させてそこに順応しようとしていきます。
というわけで、僕がこのブログでいつもいろいろなことを語っているのも、情報だけで何かができるようになることはない、という思いからのもの。ぜひ、これをきっかけに何か行動を起こして、いろんなものに出会って、いろんな試行錯誤をして理想に近づけてみてくださいね。