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女子の低音域で、地声が出ない時の練習は?

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Hiroshi Yoshida

2018-07-22

僕は女子の生徒にレッスンさせてもらうことも多いので、いろいろなタイプの声の方と接するのですが、地声が得意だけど高音が出ないと同じくらい多いのが、高音が得意だけど低音の地声が出ないという人で・・

地声=声帯の閉鎖力!!!

地声と裏声の違い、というのをちゃんとイメージできている人はどれだけいるでしょうか?大雑把に言えば、

地声=声帯の閉鎖

裏声=声帯の伸展

というイメージでいいと思います。高い声は頭の上や後ろに抜けていくような感覚とか言いますが、声帯を後ろの方に引き伸ばしていくイメージ、あくびのイメージで裏声はコントロールできます。それがすなわち声帯の伸展ですね。

それに対して、地声は声帯を閉じる力を強くしていくイメージです。いわゆる超低音でのエッジボイス、(映画、呪怨のようなやつですね)、出川哲朗さんのようなビリビリとした張りのある声、もしくは高音での張りのあるミックスボイスも閉鎖の力です。

閉鎖を強くするには、いろんな方法があるんですが、僕がよくやっているのは地声の低いところで

い”ーーーー と強く前に出す練習。会えて喉仏をあげたハイラリンクスの状態にすることで、間筋が閉鎖しやすくなるので、その感覚を覚えさせていく感じです。

他にもいろんな裏技もありますので、その辺はレッスンでw

地声は胸声、チェストボイスとか言いますし、実際胸を響かせるようにという指導をする人もいるでしょう。そうすると僕は引き下げ系の筋肉がよく働くような気がしますが、逆に引き上げることで間筋が鍛えられ、地声の張りが出てくるので、引き下げ系も大事ですが、引き上げ系も一緒にやるといいと思いますよ。

日本語は地声の言語??

J-POP 、歌謡曲はクラシック的な裏声系の女声よりも地声で言葉を聞かせるという傾向があるように思います。日本人は歌詞をよく聞いて、そこに共感できるかということがとても大切なので、そういう曲の方がヒットしやすいような気がするんです。

そんな意味では、地声の強さは言葉の説得力、言葉が前に出る感じにつながると思っていて、日本で歌手を目指すならぜひ大切にしたいポイントだと思うんです。

もちろん、高音域も出れば曲のバリエーションは増えますし、派手に聞こえますので有利ですが、裏声系の高音だとどうしても弱くなりがち。

ぜひ地声の方も強くしてみるトレーニングをしてみてくださいね!