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歌と腹圧についていろいろ考えて見た。

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Hiroshi Yoshida

2018-12-15

歌はお腹から歌え!の正体は腹圧ではないか?ということをずっと言っている私ですが、結局のところあまり科学的に検証しているような情報も見る機会がないので、感覚的、経験的仮説みたいになるのですが、いろいろ考えて見ます。

腹圧がかかると声帯が閉鎖するという生理現象。

腹圧をかけると圧力を閉じ込めるために声帯が閉鎖する、その力を利用して声を出すということですね。これがお腹から声を出すの正体ではないか?と思っております。

あとは、この動きの 仮声帯との関連性も何かあるんじゃないかと思っていて、きばってると"ん~~"という仮声帯の鳴っている音がするイメージわかりますか??

声帯周りの筋肉の使い方だけでは、仮声帯まで閉じることが難しい、もしくは負担が多すぎるとしても、腹圧を使うことで仮声帯まで閉じることで閉鎖が極限まで強まる、ということも考えられると思います。

お腹を張る、もしくは背中??

腹圧について、スポーツ界隈ではどう捉えられているのかなと思って調べたところ、こちらの動画ではお腹を膨らます、そしてそれをベルトで閉めることでより腹圧を高める、ということが言われておりました。

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確かにボイトレ界隈でも、昔からあるクラシックの腹式呼吸は膨らますタイプだし、お腹を張って押し返したまま歌う、という流派もありますね。

この動画を見る限りでは、おへそあたりの下腹部というよりは 上の方が膨らんでいるように見えますが、これは歌う上でもアリだと思います。

僕はよく、もっと下の丹田あたり、そして腰のあたりが膨らむようにという感じで教えたりしますが、結局すべて腹圧を高めようとしている意識は一緒で、僕のやりかただと同時にお腹の上の方には圧力がかかる感じになります。

なぜ、背中、腰が大切なのか??

偉大な歌手は背中で歌う、演歌は腰で歌え、など、昔から背中の意識が大切ということが言われてきたのですが、それはなぜなんでしょうか?

腹圧とは直接関係があるかどうかわかりませんが、横隔膜と直結した 大腰筋の効果はかなりありそうですね。姿勢を保つ上でも大切なので、ヨガなどでもよくストレッチされます。

体幹全体を下に引き下げるような意識、というのを土台にして声を出すという指導も昔から多いですが、おそらくこれは大腰筋の収縮を利用して横隔膜をコントロールする方法なのではないかと思います。

そのほかにも、骨盤底筋を閉める(お尻をしめる)というようなこともいわれますし、要は全部腹圧に関係していること。

全部感覚的な話になりますが、意識してみたり、鍛えてみると発見があるかもしれません。健康の面でも良いことばかりなので、ぜひチャレンジしてみてください。