できないことをできると言って、自分を追い込むやり方もあるけど。

音楽業界に関わっていると本当にいろいろな人がいます。周りの人を騙し続けてきて、ある日大きな間違いを犯してしまうような人もちらほらと見てきたのですが、それらの人に共通することが、自分を大きく見せようとする、ということだと気がつきました。

自分に力がないことがわかっていながら人に信用してもらおうと必死になって話を作ったり、何かと高級な物を持ちたがったり、学歴、職歴など権威にすがりたがったり。

それもこれも、裏を返せば自信のなさから来ているのが見え見え。僕はいいか悪いか別として、色々な経験を積んで来たので少し疑い深くなってしまっていて、そういう人を見抜く自信がありますが、騙されてしまう人も多い。

本当に力のある人は、どれだけ実力があっても謙虚で、結果で語るような人ばかりだと思います。その裏には相当な努力があって、覚悟がある。そういう人はやっぱり信頼されるし、人を裏切らないし、できないことははっきりできないと言える人だと思います。

若いうちのはったりは、猛烈なエネルギーでカバー。

若いうちなら、できないことをできると言って必死で食らいつく姿勢もありだと思います。それはある程度、依頼する側もわかっているだろうし、若いうちならそんなに責任ある仕事が急に回ってくることも少ない。

でも、ある程度実績が出てくると逆に、期待されるレベルが高くなるので、変な仕事はできない。無理な納期で適当にOKしてしまった仕事でクオリティをだせなかった、なんてことはあり得る話ですが、そういうことまで想定してからきちんと説明できるのが本当のプロの仕事だと思うので

アウトプットの質を担保しつつ、それ相応のギャラをいただくのがプロだと言えるでしょう。

自分を大きく見せるな。

人間的な面での話になってしまいましたが、歌う時、パフォーマンスする時も注意したいポイントです。動きを大きく見せるとか、声を大きく出すとかはいい方向に行くかもしれませんが

実力以上にうまく聞かせようとして技術に走る、少し成功しかけたら周りの人を見下したようにコミュニケーションをとらなくなる、オーディエンスの反応に鈍感になる、などは本当によくあるパターン。

自分で気づかなかったりして、後から思い返すと後悔ばかり・・みたいになりがちなので、本当に常日頃から気をつけたほうがいいです。

パフォーマンスはあなたを見せるというより、 その時間、空間を最高のものにするためにあります。あなたが中心になっているかもしれませんが、あくまでその奥にある、音楽を通した宇宙的な一体感、みたいなものが主役だと僕は思っています。アーティストはその先導役ですね。

その状態を作るのに、自分の事ばかりに意識がいっているのはナンセンス。もっと大きなことをイメージして、そこに少しでも近づけるように努力を続けたいですね。