Hiroshi Yoshida
2015-11-05
僕はある一時期まで地声で出にくい音域は全部裏声(ファルセット)で歌っていました。
僕は歌を始めてからしばらく、25歳くらいまでミックスボイスという技術も知らなかったので、地声のように使える声の限界はFくらいと思っていたのです。それより上も出たのですが、ハイラリンクス気味で、尖った苦しい音しか出なかったので封印していました。
そのかわりにバンドをバックにしてもきちんと聞こえる、抜ける裏声をマスターするためにずっと裏声を練習しました。R&B系のジャムセッションによく行っていたので、D’angeloのBrown Sugarとか、Earth, Wind & Fireの曲みたいに、ファルセットが綺麗に出たらかっこいいな!と思って練習したというのもあります。
ミックスボイスを習得していく上で、それが結果としてよかったのかもしれません。
裏声を鍛えることで、音の高さを調節する『輪状甲状筋』という筋肉を効率よく鍛えられるので、音程もとりやすくなります。裏声は、すべての歌声の基本。裏声をベースにして、地声が入っていく、というのが基礎になります。
純粋な裏声というのはほとんど息が漏れているような声で、男女共にB3からB4くらいまでの音域で練習します。ちゃんとできていればほとんど息が漏れて3秒ももたないと思います。
そこから少し閉鎖を強めるイメージで、普通に歌声として使える裏声をできるだけロングトーンで音程を安定させられるようにしましょう。特に低い音域でファルセットをキープできる力が基礎として重要です。
強めのファルセットができるようになったら、よりとがった感じのファルセットを練習しましょう。こちらの記事にある動画で説明されている、
息漏れのない裏声、フェインドボイス、ヴォーチェディゴーラというような声ですね。これも低い音域で出せることが重要です。結構難しいですよ。
裏声を強くできたら、地声と裏声を切り替えて歌えるようになるといいですね。よくJPOPのサビでも、気持ちいいところで裏声に切り替えるところが見せ場になっている曲もありますね。スキマスイッチさんの”奏”とか、絢香さんの”三日月”とか、ああいう風にキメる場所で綺麗にファルセットが出せたら気持ちいいですよね。
ファルセットは練習しないと弱々しい音しかでないですが、なるべく地声と変わらないくらい強く出せるように練習しましょう。とはいえ、低めのファルセットはどうしても強く出せないですが・・・その辺の音域をミックスに後々変えていければいいですね。
こちらの記事も参考に。
メッサ・ディ・ボーチェは究極のボイトレ?地声と裏声をつなごう。
僕がよくやる出しかたのイメージでは、
裏声は頭の後ろに向かって抜けるイメージで”ホー”って感じでしょうか。それを頭のてっぺんに向かって上に抜けるところに持っていくとミックスボイスになるイメージです。とはいえ、この感覚をつかむのは結構難しいんですが・・
特に女子は普段からミックスボイスやヘッドボイス気味に喋る人もいるので、(お母さんの電話に出た時のよそ行きの声を思い浮かべてください)純粋な裏声がわからないっていう人も多いですね。とにかく息を吐くようなイメージで。うすーく声帯を震わすような感じ?です。
体験レッスンではあなたの声を聞きながらいろいろアドバイスしますよ!