title image

実感という感覚の正体はなんだろう?

image

Hiroshi Yoshida

2021-5-13

先日レッスンをしていて、ミックスボイスを習得しようとしている時に、あまりに今までの発声と感覚が違っているので、歌っているような実感がないというのがありまして。

実感は脳や神経の物理的形成?

なんだか夢のようで実感がわかない。。とか、わかったような、わからないような、実感が伴わない。。とか、そんな風に使われる実感という言葉。確かに、誰もが実感のわかないような経験というのは経験しているのかもしれません。

実感ってなんなんだろう?とふと考えたのですが、実際に起こっている出来事について、実際にそれが起こっているという風に感じられないときとか、その状態から次第に実感が湧いてきた、などという風に使いますよね。

それには人間が何かを認識して、整理する、つまり脳や神経の回路が物理的にそれを整理できて、きちんと整理して理解できた状態、それが実感なのかなあと。

ということは、やはり、デフォルトモードネットワークとか神経の形成過程にあるように、それが起こってから休息をおいて、ある程度時間がたたないと実感とのは湧いてこない。オリンピック選手が金メダルを取って、まだ実感が湧きませんが。。とインタビューで答えるあれですかね。

で、なんでそれが重要だと思ったかというと、例えば何かを練習していて、たまたまうまくいったとき、まだそれは実感としてないので、できたかどうかすらわからない場合もある、という不思議な感覚なんですよね。

何かの点が入るとか、明確に見えるようなことにチャレンジしているなら結果も見えやすいですが、客観的に見ることが難しいような動きの習得であればなおさら、意識されないまま成功体験が流れていくこともある。

そんなときに客観的に判断して、いまの良かったよ、と言ってくれる人がいると、実感を得やすいのかなあと思った次第です。 その正解パターンの動作が実感を伴っていけば、それを狙って再現できる。そしてそれがより鮮明になればなるほど、意識せずともそのパターンが強まって何も考えなくてもその動作ができるようになる。

実感というのはあくまで自分が脳や神経で作り出しているものだから、そこをいきなりイメトレなどで作りだすこともできるんじゃないかなあ?と空想したりしています。