Hiroshi Yoshida
2018-05-24
バックコーラスの仕事について書いているブログが珍しいのもあって、バックコーラスで検索してうちにたどり着いてくれる人が多くて大変ありがたいのですが、違和感を感じることも多くて・・
バックコーラスになりたいんです!!という人、申し訳ないけど、僕はちょっと疑っちゃうんですよね。なんで?フロントで歌うシンガーでいいじゃん?というと大体が
あまり見た目に自信がないから、とか、リードで歌うほど自信がないから、とかそんなマイナスな考えが出てくる(もちろん例外もありますよ)
いや、現実として、コーラスで仕事をするような場面で自分の歌が前面に出る場面もあるし、僕も最初のツアーで真ん中にたってリードを歌う場面がありました。
その時にいやーリードは無理ですーなんていう人は100%仕事としては成り立たないでしょう。だって他にやりたい人、やれる人山ほどいるし。
そして、一線で仕事している人の中で、リードシンガーとしても魅力的じゃない人なんて見たことないんですよね。
リードシンガーとして魅力的=歌うスキルが高いということなんだから。
バックコーラスのノウハウを知りたい!という要望もいただくんですが、正直、コーラスだから特別しっておかなきゃいけないノウハウというのはそんなに多くない。
全部、音楽を感じる力、空気を読む力、人としての協調性、そんな基本的なことが分かってれば、その現場でわかるようなことだけですよ。
現実として、トップクラスのコーラスシンガーでも、小さなセッションライブなどで歌い続けている人が大半です。なぜか??それは自分の追求する音楽のレベルを上げて行く努力でもあるし、
ミュージシャン同士のつながりを深めるためでもある。そうやって信頼関係を築き上げているから、いざという大きな仕事の誘いが来た時に声をかけてもらえるようになるんですね。
というわけで、再三言ってますが、バックコーラスやりたい人は、とにかく技術にはストイックでありつづけて、ミュージシャンとのつながりを絶やさないこと。そこで絶大な信頼を得ること。
そのためには、やっぱりリードに出て歌わないと真価が伝わらないんですね。
この子はリードだと全然だめだけど、コーラスはめっちゃうまいなあ
なんていうのは正直、今まで誰かに感じたことないです。 普通に歌っていて音程がわるい、リズムが悪いなんて、絶対コーラスとして成り立たないので。できる人は普通にリードも上手くて当然なんです。
ギタリストとかでも、ソロ全く弾けないんですーという人たまにいますけど、ツアーとか行って全くソロ回ってこないなんて方が珍しいですからね。
バッキングの比重が9割だとしても、結局ソロも全部クオリティ高くできなきゃいけないんですよプロは。その楽器で想定されるようなものに全部応えられるから信頼される。もちろん個人的に得意不得意はあるだろうけど
その限界を日々広げようと努力してるのが一線のプロだったりするわけです。
あ、ちなみにコーラスはちょっとしたダンス?振りの動きとかに対応できるような柔軟さも大事ですよ!僕はこれで大変苦労しましたw