Hiroshi Yoshida
2015-10-30
ボイストレーニングをしていると、普段からとっても声の小さい人が歌うと突然声が大きくなったりすることはまれで、しゃべり声が小さい人はそれなりの音量で歌ってしまうことが多いですね。
普段の声量とかってじゃあどうやって決まってるの?というと 今まで生きてきたあなたの習慣で決まるんだと思います。
周りの環境とか、それまで経て来た人生のいろいろな状況によって声は大きくなったり小さくなったりするんですが、それを意図的に変えようと思うと、普段からずっと意識していないと無理。
もちろん声量だけの問題じゃなくて、歌うことの技術や表現力もやっぱり練習を継続してこそ上達するもの。歌う習慣を身につけることが大事なんです。
でも、今までの習慣を変えるのってとても面倒くさい。
今日は僕が実践してきた自分の意識を変えて何かを継続するための方法をいくつか紹介します。
子供がスターの映像をみて、なりきって真似しているみたいに、完全にそれになったつもりで何度もやるってのは実は一番いいイメージトレーニング方法。普段からなりたい理想像としての振る舞いをすることで、今までは浮かばなかったようなアイデアが浮かんだりします。
こんな時、憧れのあの人だったらどう考えるだろう??どう振る舞うだろう??と考えてみるのもいいですね。もちろん、やりすぎるとハッタリくさいだけの人間になってしまいますので、自分の枠を超えていくきっかけとして考えてみましょう。
これは結構バカにして”壁に貼るまでしなくても俺は絶対やれる”と思っている人が多いと思いますが、 人は笑っちゃうくらい簡単に忘れてしまう生き物です。
まず目標を忘れない、という基本中の基本がとても大切。毎日記録をつける、誰かに報告する、というようなこともおすすめしますよ。
朝起きた時に、必ずその夢を口に出して言ってみる、というようなことも自分のマインドに暗示をかけるような効果があります。嫌なことがあっても気持ちを前に、前に。
これはやりすぎると自虐的な考えになってしまうので、合う人と合わない人がいるかと思いますが、僕はたまに自分のダメさ加減にものすごく腹が立ってそこから爆発的に行動を開始することがあります。何か今までの習慣をバッサリ断ち切らなければ、というような局面ではそういう感情もモチベーションになります。
これも怒りや嫉妬の感情を利用するパターンでしょうか。人生勝ち負けではないのですが、自分の中に生まれるそういう感情を利用して、切磋琢磨していくというのは大切だと思います。
少しの成功体験が、だんだんと大きくなって、それがずっと続いてくると逆にやめるのがもったいないという感情に変わってきます。数年続けることができれば一生ものになるのでは??
続けてるのにどうも変化がない、あんなに練習したのにどうしてもできない、そんな局面はいくらでもあります。そんなこんなでいろんな試行錯誤を繰り返すうちにある日、”あれ、なんかできるようになってるな”というようなことの繰り返しで人は成長します。
例えば、みんなが憧れるミックスボイスを習得するために、本当に声帯の周辺の筋肉をバランス良く自由に使えるようにするためには最低6年かかる、という説もあります。
僕の実感としても、ミックスボイスの感覚をなんとなくつかむまでに2、3年は試行錯誤していた記憶があります。そこからもより強く、切り替えも完璧にしようと思ったらやっぱり相当時間がかかるなと実感しています。
でも、数日とかの訓練でできるようになることなんて、結局それだけの価値しかないのですから、うまくいかないことはとりあえず忘れて、また明日、また明日とチャレンジを繰り返していきましょう。
環境は人を変えます。上に書いてきたようなことを自力で続けることが難しい人は思い切って環境を変えましょう。
歌の練習、ボイトレなどは、自分の意思でコントロールするのが難しいような声帯の周辺の筋肉に神経支配を行き届かせ、コントロールできるようになり、さらに鍛えていく必要があります。
スポーツをやったことのある人ならわかると思いますが、筋肉を鍛えて、それが実感できる変化になるためには数週間くらい続けないといけないことも。
レッスンに定期的に通うことも続けるきっかけになりますよ!!