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歌うのに、やっぱり呼吸も体も大事だね。歌という奇跡は、あらゆる力の集大成。

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Hiroshi Yoshida

2018-10-05

フースラーの”歌うこと”を改めて読み返してみると、人間には歌うための器官というのはなく、そもそも違う役割を持った器官が連携した時に初めて楽器として成立する、というようなことが書いてあります。

フースラーの”歌うこと”を改めて読み返してみると、人間には歌うための器官というのはなく、そもそも違う役割を持った器官が連携した時に初めて楽器として成立する、というようなことが書いてあります。

まさに、歌うということは何か奇跡のようなバランスで成り立ってるわけですね。その奇跡を成立させるために、喉周りの筋肉だけで成り立っているとは到底思い難い。

もちろん地声を引っ張る力を鍛え抜いて、体で支えて!みたいなことは多分負担が大きすぎて無理なのだと思いますが、体の使い方で明らかに声帯周りを支える筋肉も多少動いているという風に感じます。

あとは再三言うように、腹圧からくる閉鎖。これはかなり直接的に呼吸とも関連していて、呼吸の圧力を高めるような働きもしている気がします。

みなさんも感じていると思いますが、換声点付近の地声と裏声のバランスとか、本当に微妙な変化でうまくいったりいかなかったりする時があるんですよね。その微妙なバランスをとるのに、体のなんらかの部位の支え、引っ張りをつかっていたとしても全く不思議じゃないと思います。

あとは、それによってサウンドに影響するということ。多分、声帯周りの筋肉を鍛えるだけでも同じ音程は出るのかもしれませんが、音色にはやっぱり固有のものがあると感じていて。

特にシンガーとして、いろんな高音が得意なシンガーに話を聞いたりすると、下半身の力が大事とか、お腹にグッと力入れるとか、そういう感覚的な言葉が返ってきたりします。

それが発声として仮に理想的ではなかったとしても、それでしか出ていないサウンド、勢い、力強さみたいなのは絶対あるはずで。そういう意味では、現代のポップスのシンガーの何かを真似したいけどできない、と試行錯誤している人は、その人と同じくらい体を鍛えてみる、とかでも何か得ることがある気がしています。

という訳で、最近は長らくサボっていた筋トレを再開して少し調子が良くなった気がしているのですがw 見た目、健康のためにも良いと思うので、皆さんも体も鍛えてみたりしたら何か変わるかもしれませんよ。