Hiroshi Yoshida
2017-04-08
最近アコースティックギターのメンテをした流れで、ピックアップを変更しようといろいろ試みています。持っていないギターでも、いろいろと店頭で弾かせてもらったりYOUTUBEで視聴したりしながら、比較してみました。
アコースティックギターの音を電気的に増幅する、という時点で、すでにアコースティックではないわけですが、ギターをプレイするひとが普段から耳にしている生の音により近い音をそのまま客席に届けたい、という思いはやっぱりあるもの。
そのコンセプトでたくさんのアコースティックギター用ピックアップが開発され、ギターに内臓されたエレアコも多数ある昨今ですので、どれにしていいものか悩みますよね。
そんなみなさんのピックアップ、アコギ選びのヒントになればと思います。
大きく分けて集音の方法として、ピエゾ、マグネティック、マイクというのがあり、さらにそれを本体で増幅するためのプリアンプ回路があるもの、電源付きでノイズレスに信号を伝達するアクティブ、電源なしのパッシブというのがあります。
すでにいろいろ迷いますがw
ピエゾは本体のどこかに貼り付けて、本体の振動そのものを電気信号に変えるタイプ。本体の振動を拾うので、スピードが速く、効率が良い。サドルの下に取り付けるのが一般的ですが、独特なペタペタとした音が苦手という人も多いですね(僕もあまり馴染めませんw)
マグネティックはエレキギターのピックアップと同じで、弦の振動を電気信号に変えるタイプ。少しカリッとしたところがどうしても残るような感じはしますが、エレキにも馴染みがあるひとには受け入れやすいのではないでしょうか。僕は昔からマグネティックをいろいろ使ってきたので、結構マグ派です。
マイクはみなさんお馴染みのやつですが、アコギ用としては主にレコーディングとかに使われるコンデンサーマイクが主流です。普段レコーディング音源などで聞くニュアンスに一番近いのはやはりマイクですが、ライブの現場ではすぐハウリングを起こすので、雰囲気を足す程度にしか使えないと思っていいでしょう。
というわけで、これらの性質をバランスよくブレンドして使えるピックアップというのもいろいろ出回っているわけです。
マグネティック+マイクで代表的なのは
FISHMAN ( フィッシュマン ) / RARE EARTH BLEND
SKYSONIC T-903
ピエゾ+マイクで代表的なのは
L.R.BAGGS ( エルアールバックス ) / Anthem
とかですかね。他にもいろいろあると思いますが。
というわけで個人的な探索の結果、T−903を選びました。Anthemも試したのですが、人気があるだけあってナチュラルでいい音だったんですが、どうしてもバンドの現場だとピエゾに頼ることになると思うと、このピエゾピックアップは今までのピエゾよりは全然ナチュラルで素晴らしいんですが、まあ個人の好みですかねw
僕はSKYSONICのマグの音の方がいろいろと音作りのイメージがわくというか、ナチュラルとは違う方向に考えて選びました。もちろんこれもマグにしてはだいぶナチュラルな印象なんですが、やっぱりどこかにエレキギターのようなニュアンスがある。それがかっこいいと思ってしまうんですw これはこの音として完成されたものにできそうだなあという印象でした。
ちなみに試奏した時は上位機種のマグネティック+マイク+ピエゾまでついてるPRO1を試したのですが、ピエゾは主にボディを叩く系の人が使うらしく、低音がずっしり足される感じは良かったのですが、僕にはオーバースペックというか、セッティングの幅が広がると迷いも増える気がするし、コスパも素晴らしいT-903にしたという感じです。
まだ取り付けてないけど、また自分のギターにつけたら印象も変わるかも???またいろいろ変化があったらレビューしますね。
コンデンサーマイクとピエゾをブレンドできるヤマハのエレガット、FPX-300Nというのを使っているんですが、どうもピエゾがもう音が出ていないみたいだったので、せっかくだからちょっと変わったことにチャレンジ?w
サウンドハウスさんで評判のこちらのピックアップを
ARTEC ( アーテック ) / A1-OSJ
ボディの内部、トップ板の裏側に貼り付けて、本体のプリアンプに半田付け。出力が違うのかなー?と思ってましたが、貼り付け位置によっては音が大きすぎて使いにくかったですが、丁度いいポイントを見つけたらあら不思議ちゃんと使えるw
アンダーサドルのピエゾってどうも好きになれないんですが、貼り付けタイプの貼り付け位置をいろいろ変えてみるのは意外に面白いですよ。
僕も今までどうせ安モンだろ?と思って貼り付けピエゾは避けてましたが、マイクとブレンドするなら十分使える気がします。ピエゾだけでもまあ悪くないんじゃない???比較対象がないのでわからないですが。
というわけで、しばらくはこのシステムで行ってみようと思います!