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感動する曲を作曲しよう。日本人が大好きな泣きメロの作り方。

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Hiroshi Yoshida

2018-11-17

感動するメロディ、コード進行はどうやったらできるの?そんな質問もよくいただきますが、いわゆる泣けるメロだったら割と簡単にできる気がします。まずはやっぱりまずコード進行から。

日本人が好きな泣き要素はやっぱりあの定番進行。

今までこのブログでも散々登場しているかもしれませんが、定番の泣きメロを作るためにはやっぱりまず基本の進行、

  • カノン進行
  • 王道進行
  • 小室進行

まずこれですね。これを弾きながらとにかくいろんなメロディを歌ってみる、それ以外に王道はありません。進行がわからない人はこちらで。

カノン進行メドレー

キーがCだと、C G/B Am G F Em Dm G

王道進行メドレー

キーがCだと、G F Em Am

小室進行メドレー

キーがCだと、Am F G C

これ、作った人たちすごいと思います!探すの大変だったろうなあ。作者の皆さんに感謝。

だいたい全部泣ける感じがしませんか??どれも日本人が大好きなわかりやすく感動的なコード進行です。

メロディがこのコード進行の上でどう動くかということももちろん多大に影響するんですが、みんながすでに聴き慣れているこの響きの流れがあるだけで、あとは

  • キーが外れていない
  • (絶対ではないけど)コードが変わった頭の音はなるべくコードの中に含まれる音に着地する
  • ダラダラしないように、音の高低差、リズムの変化などをつける

とかを意識して何度も歌ってみたら、これはいいんじゃないか!メロディにいつかたどり着くのでは。

どうもいい感じにならない・・

まず、やっぱりある程度のメロディの型のようなものがたくさん体に染み込んでいて、そのフレーズをコード進行にはめていける感覚がないとなかなかそれらしくなりません。

どこで盛り上がって、どこは落ち着いて、また上がる、みたいな緩急も、結局理屈ではなく今までの自分の感動したフレーズのストックからしか感覚が育まれないので

結局はいつも言うように、ひたすら好きな曲をコピー、そして自分のフレーズにトライ、またコピー、トライ、の繰り返しでしか、成長できないと思います。そうしてる間にいつか自然にそれらしいものができるようになりますよ。

音楽の感動がどう生まれるか??それは緊張と緩和。

人間が生まれながらに持っている情動は、報酬刺激による快情動と嫌悪刺激による不快情動しかない。

とどこかでみたのですが、その間をジェットコースターのように揺れ動くことで、人の心は揺り動かされ、感動につながるのだと思います。

つまり、これらの進行は王道すぎて誰にでもわかりやすいものではありますが、ずっと同じことの繰り返しではやっぱり大味すぎる。期待を裏切るような流れで注意を惹きつけつつ、やっぱりわかりやすいこれらの進行で安心させる。

そのために、J-POPでは技巧的に凝ったA、Bメロ、注意を惹きつけるキメ、が多用されたのち、サビの入り口ではやっぱりこれらの王道的な進行、もしくはその派生が使われるパターンはとても多い気がします。

どう期待を裏切るか??

あとは、サビの入り口でこれらの進行を使ったとしても、後半の展開でちょっと変化をつけて、サビの終わりではキメを入れるとかもよくあるパターン。

こういう定番進行はやり尽くされているんですが、だれが作ってもそれなりに聞こえるので一つの"感動保証"パートととらえて、一つのパーツくらいの認識でいなければいけませんね。

あとは残された部分でいかに独自の個性なり、新しい部分を詰め込むか。そこに作家の腕の見せ所がありますね。わからないところはレッスンでも詳しく説明いたしますよ!