Hiroshi Yoshida
2015-05-13
いい曲を書き
うまく歌い
ビジュアルも悪くない。
なのにお客さんは集まらない。
そんなことで停滞するアーティストは山ほどいます。
何がたりないか?
彼らのライブには、
オーディエンスを巻き込んでいく力
が足りないのです。
そのために必要なポイントをいくつか。
日本のシンガーソングライター系アーティストに多いパターン。バラードが好きな気持ちはわかりますが、ほとんどの曲がゆったりしていると、正直眠くなります。
確かに、日本人はリズムに乗ったりするよりも歌詞をじっくりと聞いて左脳的に音楽を理解しようとする傾向があるので、いい曲で、いい歌詞で、というところにこだわりがち。
しかし、人気のアーティストをみてわかるように、8割はリズムのあるノリのいい曲、バラードは2割くらいの方がライブとしてもメリハリがあるものになります。
人は本能的に動きのあるものに注目します。そしてリズムは鼓動と同調して気分を高めたり落ち着かせたりします。それは表現うんぬんの問題ではなく、人間の本能的な部分なので、よりたくさんの人の心を揺り動かそうと思うならば、その法則を利用しない手はないのです。
声の張りが弱い、ちゃんとお客さんが盛り上がってくれるか不安が見える、そんな煽りやMCは逆にお客さんを不安にさせます。確実にお客さんが乗ってくれるていで思い切って呼びかけてみたら絶対に答えてくれます。慣れたら快感になりますよ!!
特に日本人はみんなとにかく優しいので、全国どこへ行っても絶対にあなたの思いを完全にスルーするなんていう人達はいません。
ステージに立ったらその空間の空気をあなたが完全にリードすべきなのです。そうでないと逆にオーディエンスは困ってしまうのですから!!
時代性、企画性、露出度等、いろんな要素がありますが、人はなんだかんだで話題のものや流行りのものに飛びつくもの。
人がいるところに人は集まるわけです。そういうしたたかな視点もセルフプロデュースしていく能力が、アーティストには必要です。
今の時代に流行っているものを察知して、そこに思いっきり乗っかってみる、というのもありだし、あえてそこを踏まえつつ自分たちのオリジナリティをアピールしていくのもあり。
運がよければ、自分が好きなものを何も考えずにやっているだけで世に認められることもあるでしょう。しかし、成功して、そして成功し続けているアーティストはたいてい、時代、業界、シーンの中で自分がどういう位置にいて、どういうお客さんにアピールできているのか?というマーケティング的な視点まで持ち合わせているもの。
常に自分を客観的に見つめられる視点が必要ってことですね。