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上達を焦るくらいなら、楽しめてないことを焦れ。

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Hiroshi Yoshida

2017-04-01

早く上達して上のレベルに行きたい、同世代のもっと上手い人と同じくらいになりたい、そんな思いで必死になって精神的に追い込まれてしまう時がありますね。僕も始めたのが遅かったので、気持ちはわかります。でも、一番の上達への近道は、心のそこからそれを楽しいと思えること。その気持ちさえあれば、何時間だって、いつまでだって夢中で練習できますからね。

目の前のことに集中する、夢中になるためには、まず大きな目標は置いておく。

特に大きな目標を掲げずに、とにかく楽しくて夢中でやっていたらすごいレベルになっちゃった、っていう人はいます。でも逆に、大きな目標だけ掲げすぎて、目の前のことに何から手をつけていいかもわからず、やってみてもすぐにこれでいいのかな?とか疑問が湧いて集中できない。そして次第に目標に潰されてしまう。

そんな人はよくいますよね。どんな世界でもいます。目標を立てることはいいことだと思うんですが、それってあくまで漠然としたビジョン、夢みたいなものでいいと僕は思います。

そんなことより、今目の前にあって、心の底から楽しいと思えることに集中できる方がよっぽど現実的だし、充実感も味わえる。

それがどうなるか?どんな結果を生み出すか、お金になるのか?そんなこと、それが楽しかったらどうだっていいはず。そういう夢中になれることの延長線上に、真の成功はある。

仮に嫌なことを頑張って結果が出たとしても、自分が心から楽しめてなかったら意味ありますか?人生として真の成功だと思えますか?

上達しないってことは、そもそもやり方が間違ってるっていう可能性も。

長らく歌や楽器をやっていると、人間の体、本能って、どうも一番効率が良かったり、気持ちのいい体の使い方っていうのを最初から知っているような気がしてなりません。

答えは体が知っている。と僕はずっと思っています。でもやっぱり、ある程度大人になると、生活習慣などの影響でどうしても体の動きが不自然になっていたり、無理があったりする場合はあるかもしれませんが。

というわけで、どんなにやっても上達しない、これはどうもやり方がおかしいのかな?と思うような場合には、いろんな人の意見を聞いてみるのもいいと思います。

僕も長らく自己流でやってきましたが、もっと早く誰かに習っておけばよかった!と思ったこともたくさんあります。自己流が自分の個性になったかもしれませんが、可能性は少し閉ざされたかもしれませんね。

というわけで、焦ったり、どうしていいかわからない場合はいろんな人に相談したり、気分を変えてみたり、やめてみたり、いろんな刺激を得るために興味の湧いたものをいろいろ見てみたりするのもいいと思いますよ。

結果を求めるより、プロセス=人生を楽しむこと。

どんなことでも、あまり早急に結果を求めすぎると辛いのは当然。そもそも、すぐに習得できるような技術にはそれなりの価値しかありません。

やれ覚えが早い、才能があるとか言ったって、人間の成長スピードなんてどんぐりの背比べだと思います。仮に、数日練習して、偉大な歌手と同じだけの歌唱スキルを身につけられる才能をもった人がいたとしても、本質的な意味で、その歌手と同じだけの魅力を持っていることはないでしょう。

それは、年月をかけたからこそのいろいろなドラマがあって、それがその人の魅力になっているからだと思います。

どんなことでも、結果は後から付いてくるものです。プロは結果がすべてなんて言いますが、僕はそういうプロ根性理論があまり好きではないのでw

結果によって、人生は大きく変わっていくものですが、人生そのものは生まれてから死ぬまでのプロセスです。

すなわちプロセスを楽しめなかったら人生を楽しめないということ。100苦しくても良い結果が得られるならそれで最高の人生だ!という人もいるかもしれませんが、そこまでして得たい最高の結果ってなんですかね?

一流のスポーツ選手だって、苦しい苦しい練習を超えてきた、なんて言われ方をするけど、絶対それをやれば何かがよくなるといいうことを確信してるから、辛くても楽しんでると思うんですよね。アドレナリンが出てるというか。だから続けられる。

辛いことの先にしか幸せはないというような考え方にとらわれすぎて、辛いことがないとやってる気がしないというような人も中にはいますがw

僕の経験から言うとそれは違うと思います。夢中になってやってると少しづつでも上達していくのがわかるから、それが肉体的には辛い練習であったとしても楽しくてやめられない。

そんな状態に入れたら、気がついたら上達してました!という良い循環に乗っていけるのではないでしょうか?