Hiroshi Yoshida
2021-3-29
声優になることをあきらめた39歳男性の消えない後悔、という記事がTwitterで目に入って、自分も似たような業界にいるので気になってみてみました。
この手の夢をあきらめるあきらめない、後悔しているしてない、その辺については専門分野だと思っているので、いろいろと思うところはあり、専門学校の在り方、ということについても自分も考えるべきところがあります。
まずそんな話は置いといて、なぜ、これが記事になって多少バズっているのか?ということが面白いなとおもっていて。
だって、声優じゃなくても、医者になることをあきらめたとか、弁護士とか起業家とか、スポーツ選手とか。。いろいろあるのになぜ声優なのか??そんなことについて考えてみました。
ポイントが3つあるとおもっていてまず1つは
という視点。これについては音楽系専門学校の在り方も同じで、夢憧れだけで実際仕事になるかどうかわからない華やかなクリエイティブ系仕事にはすべてありがちな問題です。
そして2つ目は
これは本人が容姿に自信をもっていないことが象徴的に書かれているので、一つ印象に残るポイントです。
3つめは
バイト先のコンビニがブラックで、、というような話が直接声優云々とは関係ないところで進んでいるのですが、これは何というかもっと社会的な問題ではありますね。
ということで、最後にこの記事ができた理由は、"好きなことだけやってきた自分のなれの果てを見てほしかったという本人の思い"から発せられたということ。
僕がこの記事から受けた印象は、
ということ。こういう記事は正直、多くの夢をあきらめた人たちの心を安心させやすい=共感を得やすい。僕らからしてみれば悲しさしか感じない記事なのですけれども。。。
僕もこういう仕事をしていますので、本人に伝えられることがあるとしたら、
ということですかね。人が失敗するのは、自分で失敗だと思う時であって、これも成功への過程だと思っているうちは何も失敗していないし、むしろ失敗せずに成功した人なんて一人もいない。
あとは、あらゆることが自分発信で作れる現代において、たとえば有名なアニメに採用されてどうのとかそんな狭き門だけを見ているのはもったいなすぎる。
たとえば個人でアニメを作ろうとしている人を探すとか、いろんな手法があって、それでも一緒にものを作る喜びとか、数は少なくても喜んでくれるファンの人たちとか、そういうやりがいが絶対にある。
もし本当にやりたいことで、情熱さえ失われていないのならば、やり方は無限にあるし、歴史を本当に変えてきたのはむしろそういう人たち。諦めたら失敗した人になるけど、やり続ければ奇跡の人になってもっと多くの人に希望を与えられる存在になれる。
もし現状に希望を持てることがないなら、少なくとも自分の大好きなことを続けるという希望だけは熱く持ち続けて生きたほうが幸せじゃないかな???と。
僕はこういう仕事をしているのでそういう人たちをたくさん見ているし、そういう生き方を奨励していて、応援しています。
というわけで、ネガティブな意味合いでとらえられる記事かもしれませんが、僕にとっては思いを新たにさせられるきっかけになった記事でした。