title image

成長するために、時に居心地の良い場所を捨てて。

image

Hiroshi Yoshida

2015-12-01

人は基本的に変化を嫌う生き物。現状で生命の危険などがなく、平穏に暮らせる状態であれば、生命の恒常性維持の本能が働き、そのままの状態で留まろうとします。みなさん、自分でそのことに気づいてますか?

多少の不満があっても、それなりに居心地よく普通に暮らせていればそのままでいいや、となる。

それの何が問題かというと、

発想や考え方がずっと同じになる。

リスクをとってチャレンジすることを忘れる。

価値観が固まってしまう。

こういう傾向は、アーティストとして常にクリエイティブであろうとするときにマイナスになります。

それなりに上手くいくようになると、その同じようなことの繰り返しでなんとかなるし、それでいいじゃないか、という発想で終わってしまって、新たな試みやら新鮮な驚きを求める気持ちが弱くなってしまうのです。

こういうことは人間関係においても言えるかもしれません。

なあなあで仲良しの関係でも、それなりに楽しいし、そこを切り捨ててまで何かをやろうとすることに抵抗も生まれる。

しかし厳しい話ですが、人は環境に左右されて価値観まで無意識に変わってしまうものなので、自分の理想とする人たちと極力一緒にいて、その価値観を吸収した方がいいと思います。

なんだかんだ言って、音楽の仕事ってまだ圧倒的に東京が強い。

もし音楽を志すならば、慣れ親しんだ地元を捨てて東京に出る、ということが人生を大きく変え、成長する機会になるのはまちがいないと思いますよ。だってまだまだ、東京に集まっているクリエイターのレベルは全然地方と違うと思うので。刺激も違います。

ただ、これからはネット&地方の時代になると思うので、地元で独自のカルチャーを築いていくというのも全然あり。僕も全国全都道府県回りましたが、地元で有名になったりすると、全国へ飛び出すチャンスも広がると思いますよ。

ただ、アーティストとして何かを生み出し続けようとする上では、刺激も弱いし、気持ちも本気になりにくいかもしれませんね。いざとなったら普通に暮らせる、と思っている人と、これで成功しなければ路上でのたれ死ぬしかない、と本気で思っている人ではやはり熱意が違ってきます。

アーティストのスタイルによっては、どちらがいいかというのは一概に言えないかもしれませんが、社会にアピールしていく力も自ずと後者のほうが強くなるので、成功する確率も高くなる気がします。

どんな方法であれ、やるかやらないか、それで結果が変わってくるだけという原則は間違いないのですが、

なぜやる気になるのか?

ということも合わせて自分を客観的に見つめ直してみると、またできることが変わってくるかもしれませんね。

もちろん、みんな上京しろと言っているわけではありませんので、あしからず。でもいい経験にはなりますよ。