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作曲だと思っていたことは、実は編曲だった?!

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Hiroshi Yoshida

2019-01-21

そもそも作曲と編曲の線引きがわからないという人も多いですね。最近アレンジをしていたりして思うこと、それはメロディを際立たせるためには編曲の技術も同じくらい大切ということ。

アレンジ、特にコードをつけられるかどうかは、メロディの印象をだいぶ変える。

作曲というのは、実はメロディだけ作ることです。鼻歌でふふふーーんと歌っただけで、それは立派なあなたの作曲になります。だから実はプロでも、コードやハーモニーについての知識は全くないけど、メロディだけ作曲しているという人もいます。

そういう人にはだいたい、理想通りにコードをつけてくれる人がいるのですが、そのコードがなければメロディの印象はだいぶ違うものになる。つまり、作曲、というのは確かにメロディだけなんだけど、編曲なしでは全く成り立たないとも言えると思います。

日本では著作権の考え方がそういう風になっているのですが、印税の配分などにおけるその辺の感覚は、海外では多少違ったりするようで、ヒップホップ系などだと、トラック(伴奏)が先にある場合が多いので、トラックを作った人も作曲にクレジットされるので、作曲と編曲の分け方が曖昧になっています。まあ確かに、伴奏つくった人も作曲じゃないの???って気もしますよね??

コードのつけ方は千差万別、作者のセンスによるので、これが正解というのはないのです。でも僕が思うに、J-POP的な感覚でメロディーを作っているのに、その感覚を捉えられずにコードをつけてしまう音楽の先生とか、ミュージシャンも多い気がしてます。

そこらへんはJ-POP作家の得意分野なので、だいたいのメロディを普通に日本のみなさんが良いと思うメロディに聞かせる自信はあるのですが、ちょっとハイセンス?なジャンルとか、複雑でおしゃれなコードを想定しているような人はジャズ系の人に頼んだほうがいいと思います。

なにせ、メロディに対していろいろなコードをつける、”リハーモナイズ”という手法はジャズでは避けて通れない道。ジャズ、フュージョン系のミュージシャンはそこをものすごく研究しているので、斬新な響きが欲しい人はジャムセッションでそれ系のミュージシャンと仲良くなってお願いするのもいいでしょうね。

コードの知識が作曲の幅を広げる。

コードがわかっていると、メロディにコードをつけられるのはもちろん、展開に困った時にコード進行だけどこかから借りてきて、それに対してアドリブでメロディを考える、というようなことができるので、無限にメロディを作り出せます。

もちろん、コードとコード理論、キーの概念がわかっていないとダメですが、一回理解してしまえばなんだそんなことか!となって、いろんな曲を理解するのも早くなる。そして、キーに対してどこの音を鳴らしているかがわかれば、よりいろんな曲を覚えるのが早くなる。

プロのサポート系楽器プレイヤーはほぼそういう感覚が染み付いていると言ってもいいと思います。特にピアノ、ギターは一人で伴奏することもあるので、アレンジ、作曲する上でも頼もしい人が多いですね。

そういう人に、自分の鼻歌にコードをつけてもらってみるだけでも、新しい世界が広がると思いますよ。