なぜ僕らの世代からSuchmosが生まれなかったのか?


Suchmosがブレイクしているということを感じたのが、去年末に大学時代の友達と忘年会をした時。みんなDJをやっていたのですが、こぞってSuchmosを絶賛していたのが印象的でした。ちなみに僕らは今年37歳ですが、彼らの音楽からそこはかなとなく感じるソウル、アシッドジャズ、クラブミュージック全般の影響は、まさに僕らの世代にドンピシャの感覚。でもなぜ、僕らの世代からSuchmosは生まれなかったのか?そんなことをいつも考えてしまうんです。

音楽産業の最盛期の価値観と、これからの価値観。

Suchmosは誰のものなのか そのブランドとマーケティング – KAI-YOU BLOG

こちらのブログの記事をたまたま読んで、まあもちろんいろいろ突っ込みどころはあるんだけど、ずっと考えていたことを書いてみたくなったわけです。

ホンダのCMに使われたのは確かに、若者向けじゃなくてむしろ僕ら世代に向けられた感じはしました。若い子車買わないし。

ジャミロクワイの影響があるとは思うけど、そんなに強いとは思わないです。ジャムセッションのノリで作ってるんだろうなあという印象。おっさん(=我々w)しか盛り上がってないということはないと思いますが今度ONE OK ROCKのツアーにも参加するみたいだし、着実に下の層にも届いているでしょう。

まあそれはさて置き、僕はボーカルのYONCEくんのインタービューに感動しました。

Suchmos、男としての生き様をブラックミュージックに込める

もう、出てくる影響受けたアーティストの名前が僕ら世代ドンピシャすぎてw 僕もNIRVANAのIn Uteroが好きすぎて一時期友達とUteroというバンドをやろうとしていたのはもはや黒歴史です。

湘南、鎌倉あたりの独特の価値観というのはわかる気がするんですが、中でも、彼のこの発言

”アンダーグラウンドなシーンでやっていくつもりはないし、もともと王道のつもりでやってるので、そこは勘違いされたくないですね”

これはしびれましたね。この発言、僕らの世代で、彼らと同じようなクラブミュージックの影響を受けて音楽をやっていた人たちはみんなちょっとショックを受けるんじゃないかなと思うんですよ。

僕らの世代は、こういう感覚はなかった。クラブミュージックって、ちょっとアンダーグラウンドで、メジャーシーンに対するアンチみたいなところがカッコよくて、売れ線狙うみたいな感覚がタブーみたいなところがあった。売れるのカッコ悪いくらいの(まあ意図して売れることもできなかったんだけどw)

それって、宇多田ヒカルが日本の歴史上もっとも多くのCDを売ったりしてた時代、音楽産業がとてつもなく大きかったからこその価値観だったのかなあ、なんて思ってしまいました。

そんなに売れなくてもいいから、好きなことやりたい、なんて今考えるとだいぶ舐めた感覚ですよねw(若気の至り)

あの時代にそういう音楽が好きだった人たちは、わかる人にだけ好かれるようなかっこいいものをやっていきたいと思っている人が多かった気がする。

でも、今の世代はそれじゃ食っていく目処すら立たないんだろうなあと。確かに、今の音楽シーンの状況では、王道目指してやっていくか、本気で世界に出ることを目指さないと食っていくことすら厳しいかもしれない。

多くの人に受け入れられなければ、バイトしながら趣味程度に一生やっていくしかない。だから、好きなことやりつつもちゃんと人に受けるためにどうするか考える。

そのあたりの感覚が僕らの世代の感覚と違うのかなあと思ったりしました。

・・その後もなんとか音楽にしがみついて仕事をさせてもらっている僕は、メジャーの現場も経て、みんなに受けいれられるっていうことがどんなに素晴らしいことか痛感するようになって、だいぶ価値観も変わったのですが。

自分の信じたことをやり続けることは素晴らしい。でも、誰かに届ける心は忘れずに。

Suchmosのアルバムを聴いていると、みんなでジャムって作りましたみたいな結構攻めた曲があって、今や完全にJPOP側のおっさんとしては、これで一般の人はついてくるのかな??と不安になったりもするのですが(余計な心配)

YONCEくんの発言を聴いていると、それでも大切なものを見失わずに、時代ごとに新しいものを作り続けていけそうな才能とバランス感覚があるように思えます。

僕はONE OK ROCKも大好きなんですが、彼らのような若い世代のリーダーにいろんなことを学んで、これからアーティストを目指すみなさんも精進していきましょう!

この記事を書いた人

吉田 博
吉田 博
2004年、早稲田大学政治経済学部卒業後に歌を志す。メーカー営業マンとして働く傍ら2010年久保田利伸全国ツアーのコーラスメンバーに選出され脱サラ。楽曲提供、全国全都道府県ギター弾き語りツアーなど敢行。西野カナ"Dear Bride"、"Esperanza"、"beloved"他多数作曲(共作)、AKB48"M.T.に捧ぐ"作編曲、乃木坂46”光合成希望”作曲、XOX"ダイジョーブ"作詞作曲編曲など楽曲プロデュース。久保田利伸、嵐、堂本光一ツアーなどにコーラス参加。
 
LIVEARTIST代表。
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