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アーティストは交渉が苦手。だから強くなろう。

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Hiroshi Yoshida

2015-11-13

とかく日本人は交渉が苦手と言われますが、特に金銭面のデリケートな部分で、自分の主張を強くいうことが苦手な人は多いはず。僕もそれでいろいろと苦労はしてきました。

悲しいかな、ビジネスの世界では、黙っていても自分の良いようにしてくれる人はよほど神様みたいな人だと思った方が良いと思います。Win-Winできちんと考えてくれるパートナーと組めればいいですが、こちらの無知につけ込んで払うべきものを払わないとか、弱い立場の人間を安く使おうという発想の人は多くいます。

正直まだ駆け出しの頃はそれでもいろいろ経験させてもらえるので、黙ってやっていた方がいいこともあります。僕も自分が仕事を受ける側としても、誰かに頼む側としても、不満を抱えたままやりつづけていろんな壁にぶつかったり、人に迷惑をかけてしまったり、それでいろんな経験をさせてもらえて今があるので、すべて感謝しています。

ただ、これも経験でしかないかもしれませんが、人を見て、実績があって信頼できる人ならノーギャラでも仕事を引き受ける、なんだかよく分からない人の話には乗らないという、人を見極める嗅覚は身につけておいた方がいいと思います。

誠実な人なら、あなたがどんな立場でも、仕事として頼むなら必ず最初にギャラのことを言ってきます。

”今はギャラは交通費しか払えないけど、こういう思いでやっていて将来的にはこうなるかもしれないからやってみない?”

こういう話で、乗ってみたけど将来的に何にもならなかった・・というケースもたくさんあるんですが、最初にそうやって条件を提示してくれる時点で信頼できる人だと僕は思います。そしてそういうことなら、あなたも協力してプロジェクトが成功するように積極的に意見もするべきでしょう。

実際、僕が人に仕事を頼む時にも、若い頃はあやふやなまま始めてしまって後々いろいろこじれて気持ち悪く終わる、という失敗がいくつかあったので、お金に関することだけは絶対に気をつけるようにしています。

みんなが若くてお金のこととかあまり考えてないようなノリで始めるならいいと思いますが、お金の問題を曖昧にするような大人は少し疑ってかかったほうが身のためかもしれません。

そういった局面でも自分の価値を信じてはっきりと自分の主張を言えるようになりたいですね。