楽曲分析もいいけど、純粋に音楽に浸ってみたら??


僕もずっとそうだったのですが、音楽家というのはどうしても音楽を純粋に聞くというよりは、分析してしまったり、覚えるために聞いたり、自分で歌うため、楽器で弾くために聞いたりすることが多くなってしまうものです。

楽曲分析が癖になると、純粋に音楽が聴けない・・

僕の経験からも、純粋な気持ちで音楽を聴けなくなってしまうと、自分の紡ぎ出す音さえもなんだか味気ないものになってしまいがちなもの。

特にプロになると、細かい音の積み方やアレンジとかが稚拙だ!とかそんなどうでもいいことで、ヒット曲をけなしてしまったり。そういう視点もプロとしては必要かもしれませんが、常に忘れてはいけないのは、芸術に正解なんてないってこと。

芸術にとっては、感動こそが全ての原動力。何かを生み出すにもなんらかのモチーフが必要です。たとえばそれは何か他の誰かの作品に感動して、そんな風なものを作りたい!と思うことも強いモチベーションになります。

そういう意味で、全く興味のない分野のものをいろいろ聞いてみて、良いものを探すというのもいいと思います。僕も大学時代に、近くに図書館でいろいろなCDを置いていたので、クラシック、ジャズ、ワールドミュージック、雅楽、民謡、なんでもかんでも借りて聞いてみていました。その中で、あくまで自分の純粋な感想として、これは好き、これはよくわからないというような基準で聞いてみるのも、感性を磨く上でとても役に立ちます。

人はつい、今売れているから、話題だから、みんながいいというからという先入観で聞いてみると、そこに同調してしまいがちですが、そういうあまり話題にもならないようなものをたくさん聞いて見ると自分の価値観も広がります。

違うジャンルのものでも、そこからアイデアをもらったり、刺激をもらったり。自分が今やろうとしていることと同じだったり、全く違ったりするところを否定せず受け入れてみることで、あなたの表現方法も自由になっていくでしょう。

たとえば歌でいうなら、ポップス志向のあなたも、クラシックの歌唱法や演歌の歌唱法、ブルースや念仏からもインスピレーションを得るかもしれません。実際にクラシックの声楽からくるアイデアはボイストレーニングでも有効な部分がたくさんありますし、演歌的なコブシがポップスの中でも効果的に響いてくるような曲は現代でも普通に通用します。

僕が出会ってきたミュージシャンとして活動している人たちは、いろいろな音楽が好きで、たくさんの音楽を聞いてきた人たちが多いです。特にアレンジをするような楽器プレイヤーの人たちのありとあらゆる面での知識はものすごいです。

そういった多方面から音楽を捉えられる力が、たくさんの人に受け入れられる音楽を生むのかもしれませんね。

この記事を書いた人

吉田 博
吉田 博
2004年、早稲田大学政治経済学部卒業後に歌を志す。メーカー営業マンとして働く傍ら2010年久保田利伸全国ツアーのコーラスメンバーに選出され脱サラ。楽曲提供、全国全都道府県ギター弾き語りツアーなど敢行。西野カナ"Dear Bride"、"Esperanza"、"beloved"他多数作曲(共作)、AKB48"M.T.に捧ぐ"作編曲、乃木坂46”光合成希望”作曲、XOX"ダイジョーブ"作詞作曲編曲など楽曲プロデュース。久保田利伸、嵐、堂本光一ツアーなどにコーラス参加。
 
LIVEARTIST代表。
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