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限界を超えるために必要な”ジャンプ力”

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Hiroshi Yoshida

2018-06-11

ボイストレーナーにも、スポーツのトレーナーのように、誰かの傍で、その人の限界を超えるようなことをさせる必要がある瞬間があります。

自転車に乗れるようになった時のこと。

みなさんは自転車に乗れるようになった時のことを覚えてますか?自転車に乗るために親や兄弟にいろんなことを説明されたかもしれないし、最初は補助輪がついてるので感覚をならしたかもしれませんが、結局のところは漕ぎ出してみるしかない。

最初はバランスもとれなくて転ぶかもしれませんね。転んだら痛いし、ちょっとは怪我もするかもしれません。

そんなリスクを負ってでも、漕ぎ出すことにチャレンジしたからこそ、ちょうどいいバランスを見つけられたわけです。

例えば、大きな声を出す、高い声を出す。そのために必要な知識を叩き込まれて、この筋肉をこう使って、と頭にインプットしても、ほとんど実戦では役に立たないことも多い。

最後には、えいや!となんとか飛び越えてみる、その勢い、ジャンプ力みたいなのが必要な場面が、ボイトレではよくあります。

体の活動が鈍いとどうしても動かない筋肉がある。

ダンスなどでも、よほどの達人であれば狙った筋肉だけを動かせるらしいですが、最初からそんな器用なことができる人はいないわけで。

そうなると、イメージだけを頼りに、あれやこれやといろんなところを動かしてみる必要がある。しかもゆっくり、そーっと動かすだけで動けばいいけど、そういう風には動かせない部分もある。

歌では不随意筋という、自分の意思で動かせない筋肉の動きが必要になることも多々あって、そのために開発するのにとても時間がかかったりするのだけど

そこをとりあえず動かそうとおもったら、最初はいろんな試行錯誤が必要ですよね。

全般で言えることですが、声は体全体の活動が活発な時の方が出やすいと思います。省エネで、少しだけの労力で効率よく出せる人なんて達人だけ。

多少の無駄、力みも最初はあってしょうがない。そこから本当に必要なやり方が見出されていくのだと思います。

すべてに通じるやりかた、効率より、まずは量。

何かをつかもうとする時、効率よくやるやり方を先人に教わったとしても、それはその人があらゆる試行錯誤を超えたから手に入れられたノウハウ。

やっぱりそれを掴むためには同じような試行錯誤が必要だったりします。もちろん、それでも自分一人で考えて試行錯誤するよりは見当違いな間違いもなくなるので、時間は早いと思いますが。

まずは、自分自身で今の限界を越えようとする努力が必要。逆に言えば、その気持ちさえあればいつかは目標にたどり着けるのだと思います。

いろんな迷いがある人はぜひ体験レッスンへ!